哀しみ

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私と都ちゃんは詩織先生に正直話しお説教を受けた。 お説教が終わり教室に帰る途中に廊下の壁にある時計を見た。 丁度午前10時を指していた。 私と都ちゃんは教室に入る。 クラスのみんなは二時間目の授業の途中だった。 詩織先生が戻るまで自習だったみたいでちょうど後から詩織先生が戻ってきた。 「は~いみなさんお待たせしたね~。霊夢さんと都子さんを叱っていたため授業出来なくてごめんなさいねぇ」 そう言いながら笑顔で教卓に向かった。 私と都ちゃんはかなり恥ずかしくて我慢出来なかった。 詩織先生が当たり前のように私と都ちゃんがお説教していた事をクラスのみんなに話す。 私は先生が普通じゃないと思っている。 私と都ちゃんは自分の席に座る。 都ちゃんと私の席は隣同士でいつも授業は自習に近い状態なのでお互いに解らない所を教えている。 教えると言っても大半は私が都ちゃんを教えてる。 実は都ちゃんは基礎問題が苦手なのに応用と難しい問題が得意みたいで、一回何故応用ができるのに基礎問題が出来ないのか聞いた。 都ちゃんが言うには昔は基礎問題が得意だったみたいで、応用問題が苦手だったので努力してたらいつの間にか基礎問題のやり方を忘れてしまったとか。 結局応用問題だけをやるしかないハメになった。 私は矛盾していると思った。 今、私は都ちゃんに一生懸命基礎中の基礎の足し算を教えていた。 高校生になって二年が経つのに足し算を教えるのは複雑な気持ちだった。
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