第1話“世界を創り変えた男”

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ハーケン・ブロウニングは時空管理局の応接室に連れて来られた。なぜ、このような場所にいるかは数分前の事だ。 「…ッ! 一体何が起きたんだ?」 ハーケンは謎の光に包まれ、気がつくと見知らぬ土地にいた。彼は新しい開拓地を探す旅をしていた。 彼の記憶に、次元転移を起こす“アインスト”や“アグラットヘイム”は滅び、それらを招いた原因でもある“クロスゲート”は機能不全になっている為、該当しない。 ましてや、そのゲートのある“シュラーフェン・セレスト”や“ミラビンス城”にいたわけではない。 「考えるだけ無駄だな…コレは」 ハーケンは考えるのをやめ、自分の装備を確認した。 「よし、ちゃんとあるな」  ハーケンは父より受け継ぎし“ナイトファウル”と“ロングトゥーム・スペシャル”がある事に安心した。これが無ければ危険な状況を打破できなくなってしまう。  懐にしまってあった通信機を取りだすが、呼びかけても応答は無い。 「街が見えるな。ここがどこか聞けるかもしれないな」  ハーケンが街に向かって歩こうとした瞬間、「待て」と声を掛けられた。声のした方を向きながら、ロングトゥーム・スペシャルに手をかける。  閃光を目にした青年シオン・ナンブはその閃光の中心地点に来た。そこでバリアジャケットに身を包んだなのはと合流し、発見した人影に声をかけた。 「そこの者、止まれ」  人影は立ち止り、こちらを向く。人影は黒い鍔広の帽子に赤いスカーフを巻き、黒いコートと青いズボンを着ており、この世界の者とは程遠い恰好をしていた。  その恰好を見てなのはは、(西部劇に出てくるカウボーイみたい)と思い、シオンは、(この格好……まさかな)と記憶を掘り起こしている。ハーケンは、 (魔術師と……異界の戦士、か?)と思った。  姿を確認したお互いは隙を見せない。自然と辺り一帯が静寂に包まれる。  その沈黙を破ったのはハーケンだった。 「ホワイトガール&ブラックボーイ、ここはエンドレス・フロンティアか?」
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