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窓にかかったカーテンの隙間から暖かな朝の日差しがこぼれて、うっすらと部屋を照らしている。
一匹のこげ茶の毛色をした猫が開いていた窓から部屋の中に入って来た。
昨晩の気温は少し温かかった。そのため開けっ放しにしてあったのであろう。
どうであるにせよ、猫にとってはいつもより楽にはいれて都合が良かった。
カーテンを揺らし、窓のすぐ下にあるベットの上に降り立った。
ベットの中には猫の主人が小さな寝息をたてながらぐっすりと眠っている。
毛布の端っこからは主人の燃える様に真っ赤なくせのある髪の毛がのぞいていた。
猫が枕元に近付くとそこには可愛らしい少女の顔があった。
長い睫毛は震えながら、朝日を浴びてキラキラしている。
小さな唇からは時折かすかな寝言の様な声が漏れた。
真直ぐに描かれた眉からは、少女の気の強さが十分に表れていた。
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