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驚いた男が振り返ると、そこにはエメラルドグリーンの瞳をした金髪の少年が、肩に気絶したレイラを担いで立っていた。
「レイラ!」
男が彼女に駆け寄った。
少年はレイラを男に渡し、背中に背負っていた弓矢を構えた。
「ここは俺に任せて、アンタはその人と一緒にそこで待ってろ」
少年がそう言うと、男は気絶したレイラを抱えながら、少年に猛反発した。
「な!無理だ!君の様な子供に、あのゴーレムを倒せる訳が無い!今の内に逃げるんだ!」
と男が言った直後、少年の放った矢がゴーレムの背中に直撃し、その瞬間、矢はゴーレムの背中で爆発した。
「な!何だ!?」
突然の出来事に驚きの声を漏らす男に、少年は言った。
「オッサン…とりあえず言っとくけど…俺はガキじゃねぇ!れっきとした24歳だ!」
そう言って金髪の少年、もとい金髪の青年はゴーレムに向かって駆け出した。
ゴーレムは背中に煙を燻らせながらゆっくりと振り返り、少年にその無機質な目を向け、身構えた。
青年は駆けながら矢を3本取り出し、正面から連続でゴーレムに向かって矢を放った。
放たれた矢は全てゴーレムに刺さり、そして再びゴーレムの体で爆発した。
しかし、ゴーレムは全く怯む事無く、砂煙を巻き上げながら青年に突進した。
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