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「ね、ところでさ、なんであんなとこにいたの?はっきり言ってあの森の中の入り口付近ならともかく、奥に用がある人なんかいるとは思えないんだけど……しかもあの時は気づかなかったけど、洋服ズタボロだし…」
クルの言う通り、たまが着ていた洋服はボロボロで、
「ちょっと転んじゃった♪てへぺろっ♪」
とはお世辞にも言えない有り様だった。
「野良犬に咬まれた……てへぺろっ」
「………ま、まぁいいわ。そういうことにしときましょう」
初めからまともな返事は期待してなかったクルだったりした。
「しっかし……服はボロボロ、無一文なのに魔法は超一級どころか神クラス……ほんと何者?」
喋りながらもクルの手は動いていた。
彼女はファーマー。料理に裁縫、はてはお庭の手入れなんかもこなしちゃう、いわゆる《良いお嫁さん候補》なのである。
チクチクと破れたたまの服の補修をしていた。
「むほ~もの?」
彼女は巫女さん。魔法に魔法、はては魔法なんかもこなしちゃういわゆる《やりたい放題なお姉さん候補》なのである。
……………
………ちなみに言っておくが、断じて私的な思惑は含まれていない事をここに書き加えておく。
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