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「ユースや……もっとパパに優しく…」
「嫌です。私の全霊をかけて拒否権を行使します」
「………」
そこまで言わなくても良いと思う。
「はい、終わりましたよ。まったく、あまり世話を焼かせないで欲しいです」
しかし何だかんだ言いつつクロフト卿に回復魔法を施していたユースだった。
「ぉぉぉ……痛くない………ユースゥゥゥ…」
「きしょい!寄るなデブ!!」
擦り寄るクロフト卿を華麗なステップでかわす着ぐるみ、もといユースだった。
「グスン……だが、なんだってそのような奇抜な恰好なんじゃ?洋服なら沢山あるじゃないか」
「沢山?」
今度ははたきでクロフト卿をゴミの様にはたきだすユースが首を(着ぐるみの)傾げる。
「うむ。沢山」
もう諦めたのか、なすがままのクロフト卿。
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