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また各地から一攫千金を夢見て集う冒険者や商人等がひっきりなしに訪れる。
特に商人はマーチャント(商人)ギルドに申請すれば何処でも露天を出店する事が可能な為にアップタウン、ダウンタウン問わず無数の露天が建ち並ぶ。
まぁこれもご多分にもれずボッタクリの様な値段で売り付ける劣悪な露天もあるが、それもまたアクロポリスシティの楽しみの一つ。如何に安い露店を見つけ出すか、また如何に高く商品を売るか、日夜駆引きが行われているのだ。
「あ~~ラピスお姉ちゃんおはよぉ~!」
ラピスと呼ばれた女性が声の方に身体ごと振り向く。その際に胸元に光る紫がかった鮮やかな蒼い宝石のネックレスが朝日の光を反射してキラリと光る。
「おはよ。これから学校?」
「ぅん~。アミス先生とこでお勉強~」
「そっかぁ、みんな仲良くね~」
「「「はぁ~い!!」」」
「おぅ!ラピスさん!こないだは助かったぜ!今度ご飯ご馳走させてくれな!」
「おじさま?もう良い歳なんですから喧嘩はだめですよ?」
ナンパの誘いを軽く受け流すラピスは微笑しながら人差し指を立てる。
「あぅ、めんぼくねぇ…」
大の男がショボくれる。
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