act4 ELEMENTAL MASTER

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「ところでマスター」 「はいはい、なんでしょうか?」 「……失礼ながらそれほどの高い賃金、とてもマーチャントギルドで賄えるとは思えなくて……」 「………」 「何処の酔狂な方が救いの手を差し伸べたんでしょう?」 「……さ、さぁ」 「是非一度お会いしてお話を伺いたいのですけれど…」 「………」 「マスター?」 「し、知らないですなぁ、あ、そ、そういえば今日は毛皮が大量に入荷するんだった。私としたことがウッカリしていたなぁ、ハハハ……」 「………」 「は、早く行かなければ、ではラピス様。また今度ゆっくりと」 そそくさと逃げるようにマスターは部屋から出ていってしまった。 「……ぁ…マスター………もぅ」 取り残されるラピスだが別に落胆してはいなかった。 (想定の範囲内。背後に誰かがいるって事が確認できただけで十分です) 一人頷くラピスもギルドマスターの部屋を出てゆく。
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