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気がついたら僕は無我夢中で人間を抱きかかえて寺に運び、出来る限りの手当てをしていた
全身にあちこちある怪我は殴られた痕らしく打ち身や切傷によく効く薬草を丁寧に塗る
手当ての最中流れで着物を脱がせたらどうやらこの人間は母さまと同じ雌のようだった
いや、この娘は人間だから"女"か
娘の着ていた着物はぼろぼろで汚かったので母さまが生前着ていた着物を着させた
大分衰弱していたのか、娘は何日も目を覚まさなかった
それでも僕は付きっきりで看病を続けた
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