不思議な人間

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『なっ何も関係なんてないよ。ただ…なんとなく…住処にいたくて…さ…』 僕が生まれてはじめてついたしどろもどろの嘘の完成度は……穴があったら一つの季節の始まりから終わりまで入っていたいと思うほど低かった エルは大きな溜め息をついた 『一ついいことを教えてあげるよ…坊やは色んな意味で今後二度と嘘をつかない方がいい』 僕もそう思う 『…まあ、素直に言う気がないのなら』 僕ははっとした 『この目で確かめさせてもらうよっ!』 言うと同時に寺へ向かって走り出したエル 『!待ってエル!!』 湧水を汲む為に持ってきていた桶を放り出しすぐにエルを追った
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