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『わかってるよ……でもっ…!』
『そいつは君と僕に酷い仕打ちをした人間と同じ種族だ。今は眠っているようだけど、目覚めたらきっとまた酷いことが起きるに違いない。
だから、今のうちに―』
剥き出しの牙を娘に向けるエル
『……っ!僕だってっ…!僕だって、人間なのか犬なのかよくわからない生き物じゃないか!
こんな姿だから山の皆の嫌われ者の僕だけど、それでもエルはこうして友達になってくれた……。
それがどれだけ嬉しかったか、わかる…?』
『君は君だ。確かに君は人間でも犬でもないかもしれないけど、そんなことは僕にしてみればどうでもいいことさ』
『じゃあ…!』
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