拾八

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「貴方が来ているのは想定範囲外なんですが?」 「そうですか?僕は貴方を殺せるのが嬉しいですけどね」 沖田と伊東が対峙していた。 完全に、裏をかいたはずの作戦はばれていたようで、酒に酔わせたはずが、実は全く飲んでおらず、酔ったふりをしていたらしい。 隙を見て殺すはずの近藤が、逆に裏をかかれた。 沖田がそばに隠れていたおかげで反応できたが、暗殺は失敗。 このまま殺すことができなければ、作戦自体失敗に終わり、引いては近藤の命も危ない。 終わらせる必要があった。 「翔は来ているんですか?」 「貴方には、関係ないことです」 ガキィンっと、刀がぶつかる。 新撰組一の実力を誇る沖田と、師範代の実力をもつ伊東。 早さは沖田が上か、力は伊東に武があるようだ。 「あれは、使える。利用するべきです。」 「貴方なんかに渡しません」 「今回の作戦、どうして私が知っていたと思います?」 伊東が何故、突然こんなことを言うのかわからない。 「聞いていたからですよ。未来からの、情報を彼女からね」 「なっ…」 驚きに目を見開く沖田。 動揺で、隙ができた。 肩口に、伊東の刀が振り下ろされた。
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