天使なんかいない

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ただ話せればよかったし、笑顔が見れたらそれはそれは満足だし、それだけでどこまでも飛んで行けそうになってしまう僕は、単純な人間です。 いつも僕から話しかけるけれど、たまには君からも話しかけて欲しかったりしたし、でもちゃんと僕の言葉に反応してくれることが嬉しくて、お腹が満たされたときのような、あの幸せな感じがずっと僕のなかをぐるぐる回るんだ。 いつまでも、この時間が続けばいいのに。ずっとずっと続けばいいのにな。なんて。僕には今のこの君との関係を壊す術なんかないし、というか壊すつもりもないし、ただの弱虫の僕はそう言って自分の殻に閉じ籠るんだ。好きだ。誰よりも、好きだ。 (天使なんかいない) 空を見上げても、地面を見つめても、思うのは君のことばかりで、もうそれしか考えられないくらい僕は君に心奪われているのに。君は、誰のことを見ているのかな。どんな顔で、誰と、恋をするのかな。
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