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「だって佐々木先生は私に気があるからでしょう」
年上の女が上からの目線で言った。
たかがチョコレートひとつで勝ったつもりだ。
「いいわね、後で私もおねだりしよっと」
眉毛の濃い女が言った。
かわい子ぶりやがってむかつくわと中島友紀は思った。
「そうね、まだ持っているかも」
鼻がでかい女も続けた。
こいつも皮をかぶった女だわ、中島友紀はチラ見した。
こういう女にかぎって人のコーヒーに塩を入れたりする。
「中島さんは関係ないわね、ごめんなさいね、まだ入って間もないから気にしないでいいわ、どうせ関係ないんだから」
関係ないですって、冗談じゃなくてよ。
お前みたいなババア勝ってにいってろ。
中島友紀は関係ないと言われて、完全にキレた。
自分より低いレベルの女に、バカにされたくはなかったのだった。
女のプライドが働いた。
今まで生きてきて、これほどムカついた瞬間はない。
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