第1話

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「私ならチョコレートじゃないけど、プリンをもらったわ」 中島友紀は先輩達に失礼のないように言っておいた。 「プリンですって、いつよ」 年上の女が驚いたのか声を出した。 「昨日です、家に持ち帰って食べてしまいました」 「なんで黙ってたのよ、中島さん」 眉毛の濃い女が鋭い眼つきで言う。 「だって佐々木先生が中島さんにって、くれたものですから」 慌てているな、ざまぁだわ。 私をバカにするからよ。 普段から新入りだからといって、いいように使ってくれてそのお礼だわ。 中島友紀は心の中で笑い声をあげていた。
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