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その相手を見てみたらなんとかいちょーだった。
へー、かいちょーがこんな時間に登校するなんてめっずらしー。いっつも騒がれるのが嫌いとか言って、朝はもっと早いのに。
そしてやっぱり周りのみんなが、突然の生徒会長の登場に騒ぎ始めた。
「かいちょーがこんな時間に登校するの珍しいねぇ。もしかして寝坊~?」
「・・・・うるせぇ」
キャーキャ言う姫ちゃんたちの声の中、ニヤニヤしながらからかってみる。
けど、なんかやっぱりいつもと様子が違う。
「・・・あ。そうそう、そういえばこの間たかぽんがさ~」
「――!!?グッ、ゲッホ!!!ゲホゲッホ!!!」
かいちょーをこれ以上からかう気も起きなくて、
なんとなくたかぽんの話題をオレが出した途端、突然咳き込みだしたかいちょー。
「どったの?大丈夫かいちょー・・・っていうか、なんか顔赤くない?風邪?」
「ああ!?ちげぇよ馬鹿!!」
「いやいや、だってどう見てもまっ赤だし」
「やかましいな・・・」
「えぇー?違うんならまさか、かいちょー朝からエッチな妄想でもしてたの~?」
軽くオレが冗談で言うと、かいちょーの顔が一気に首まで赤くなって、
「だっ、黙れえええええ!!!あれは・・・あれは違う!!!なにかの間違いだ!!!!」
今までに聞いたことない大声を上げて走り去っていった。
「えぇぇえ・・・?なにいまの・・・?」
予想外の反応に、目をパチクリさせた。
オレも周りのみんなも呆気にとられてその後ろ姿を見送る。
オレはさっきまでのやり取りを思い出し、なんとなく気づいちゃったかもしれない。
「まさか、かいちょー・・・」
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