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「…え?」
朝起きて初めて言った言葉はそれだった。
俺の名前は戸田雄 コダ ユウ。
初めて会った人には絶対「トダ」と言われるのでこの名字はあんまり好きじゃない。
俺が起きたらぐだっている布団と左横に正座した俺。
は?
なんで?
鏡?
ドッペルゲンガー?
布団からむくりと起き上がって見てみる。
俺と同じ顔がもう一つ。
こいつは名前はわかんねえけど俺じゃない。
だって俺が正座するわけない。
じゃあこいつ何?
何?この状況…
そのドッペルゲンガーは前を向いて無言。目はぱっちり開いてるけど口はしっかりと閉じてて怖い。
…何か言えや
つーかどこ見てんの?
ドッペルゲンガーの視線の先を追うと、玄関だった。
…なんで?
疑問が多すぎる。
あれ?
もしかしてこれ夢?
思いきって頬を引っ張ってみた。
痛い
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