歌い手になりたかった男、ロベルト

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次の日 「へい、ジョン!」 「なんだいロベルト?」 「こいつをどう思う?」 ロベルトはスマホをジョンに見せつける。 「な、なんだってー!?再生3800のコメント1700!?マイリスも3桁越え!?これがデビュー作品だっていうのかい?冗談はよしてくれ。」 「ハッハー、冗談じゃないさ、これが実力というものだよ、ジョン!」 「おおう、どうやらキミを甘く見ていたようだね。 僕も聴いてもいいかい?」 「いぇー!当然だろ?俺達マブダチじゃなイカ?」 ジョンはスマホを受け取り動画を再生する。 そして、 「わーお!?モンスター!?」 瞬間、画面には真っ白な顔に長髪の、妖怪のようなものが展開された。 「ノーノー。それは俺、ロベルト……いや、ロベ子だよ!(撫子風に)」 「ロベ子!?ほわっと!?」 「俺は気づいたんだよ、ただ歌うだけでは甘いと。動画ランキングで例の椅子の人を見てな。 やはり歌って踊ってみせるくらいでないとダメなのだとな。 さらに、俺はこのアスミス声を自覚している。なれば、聖なる男の娘、ロベ子が誕生するのは必然だろう。」 「(こ、こやつ、声はアスミスでも顔はバナ●マンヒムラだという自覚はないのか、さらにこの女装の精度……! ジーザス!神はなぜこんな化物の誕生を許したのだ!)」
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