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椿とあたしの家は意外と近くて、車で30分くらいだった。
「改めて見るとやっぱり大きいわね…」
「俺の家の二倍はあるよね……」
なんて言って感心しているのは椿と啓で、龍を覗くそれ以外の人達は口をあけていた。
こう言うのをアホ面って言うのかな……?
おっと、心読まれたのか?淳がこっち見てるから考えるのよそう……
あたしは、馬鹿でかい門の前に立つ門番の所に近付いた。
今時門番って……親父、趣味悪いな、おい……なんて思いながら
「開けてくんない?」
と門番に話しかけると、門番は黙って門を開けた。
あたしの後ろには皆がキョロキョロしながら着いてきていた。
門から家の扉は軽く森……ジャングルだからビックリするわな。
「なぁー、まだ着かねえの?」
と淳があたしの横まで来て不満げに言うから、あたしが答えようとしたら、いきなり龍が割り込んできて
「あと5分。だよな?」
とあたしに同意を求めるから、あたしは戸惑いながら頷くと、淳を含む男達が不満そうな顔をした。
龍だけは、勝ち誇ったような笑みを浮かべているけど。
いつの間にかあたしの横に並んで喧嘩していた男達の真ん中で、首を傾げていたあたしを見て椿と真希は……
腹を抱えて笑っていた。
た、助けてくれるって思ってたのに……
ひどいわっ!!!と柄でもなく叫びたい今日この頃。
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