本当のあたし

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「さぁ、私達も帰るわよ。」 皆がいなくなった頃、椿が突然言った。 「えぇーっ!!もう帰るのぉー!?」 そう言ったのは……親父。 「帰れっつったのはお前だろーが。」 「だって紅が連れてきたお友達だぞ?もっと喋りた「またすぐ会えますよ。」」 そう言って妖艶に笑ったのは椿だった。 やっぱり美人……じゃなくて。 「な、なんで?」 あたしが椿に聞くと、椿はやっぱり笑って 「さぁ?なんでかしらね?すぐ分かるわよ。」 そう言って、皆に 「帰るわよ。もう車が待ってるはずだから。じゃあね、紅。」 と言って、帰ってしまった。 「んー?」 あたしが首を傾げていると、ふいに親父が 「あ、今日のパーティーは紅もでるからね。」 なんて言いやがるから、あたしは首をひん曲げて親父の方を見た。 「はぁ?」 思いっきり睨みつけてやったけど、ニッコリ笑って 「大事なパーティーなんだよねー。出てくれる、よねぇ?」 こういう笑顔の時の親父は怖い。 体中から黒いオーラが出ている。 「……分かった。分かったから笑うな。」 そして、こーゆー時はあたしが折れてしまう。
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