330人が本棚に入れています
本棚に追加
/155ページ
マンションの前に着くと、運転手は何も言わずにドアを開けてくれた。
「ありがとう。」と言ってから車から降りた。
なかなか降りてこない龍をみると、爆睡してた。
龍も疲れてんだな……とか思ったけど、叩き起こして無理やり車から降ろした。
運転手はドアを閉めると、あたし達にお辞儀をしてから車に乗り、行ってしまった。
「うー……ここどこだ……?」
眠そうに目を擦りながら呟いた龍を引きずって、部屋の前まで歩いた。
龍は自分の部屋まで来てからやっと目が覚めたらしい。
「じゃあ、明日学校だからさっさと寝ろよー。」
なんて保護者じみた事を言って、返事をする前に扉を閉めた。
忙しないな……。
あたしも自分の部屋のリビングに着くと、ソファに倒れ込んだ。
昨日と今日は色々あったな……
あったことを思い返そうとしたけど、睡魔が襲ってきた。
明日、椿に聞かなきゃ……そう思いながら、あたしは眠りについた。
最初のコメントを投稿しよう!