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その後、さっきの喧嘩が嘘のように静かになって、台所の掃除を始めた二人に任せて、あたしは早々にリビングに向かった。
リビングに戻ると、ソファに寝ころんでテレビを観てる天使が一名。
可愛いなぁ……と思ってテレビの画面を観ると。
テレビに映ってるのはまさかのサスペンスだった。
真希は怖がるでも怯えるでもなく、
「その殺し方じゃ証拠残っちゃうよ!もっと完璧にしないと……」
なんて文句を言っていた。さすが日本一の暴力団の幹部。
そう感心しながらソファの肘掛に腰掛けると、真剣な顔をしていた真希は、いつも通りの笑顔でこっちを見て来た。
「あれ?紅ちゃんだけ?あとの二人は?」
「んー?……台所の片づけでもしてるんじゃない?先に食べちゃおうか」
カレーの置いてある机の方の椅子で移動すると、真希もそれにならって移動した。
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