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龍に何?って聞くのは簡単だけど、どうせ聞いたって教えてくれないだろう。
そう思った私は、またスプーンを動かし始めた。
「……ご馳走さまでした!!」
よっし、食った。
さ、調べ物しよ。
カレーを完食したあたしは、食器を流しに置いてから、パソコンのあるデスクに向かった。
「あれ?紅ちゃん調べ物?」
真希がソファから身を乗り出し、首を傾げて聞いてきた。
思い出した、みんないるんだった……。
物事に集中して、他のことを忘れてしまいがちなのは、あたしの悪い癖だ。即座に反省して、ため息をついた。
その動作に真希は更に首を傾げたけど、「なんでもないよ」と頭をなでれば、そう?と心配そうな顔を浮かべつつ、テレビに視線を戻した。
調べ物するのは、みんながいなくなってからにしよう……。
「紅ー!おかわり貰っていいか!?」
「あ!ずりーぞ龍!おい紅!俺も!」
「……いーよー」
こいつら、いつ帰るんだろう。
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