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「メールしても大丈夫?」 「うん、いつでも」 赤外線て、何て便利なんだろうか 「じゃ、絶対する」 佐和子ちゃんが笑って頷いてくれて、何かちょっと照れ臭い俺は、頭を掻いた 「今から…二人でどっか行くの?」 「ちょっと呑み直しに」 「あ、そう…」 笑って見せたけど本当は、誘いたかったな…と、内心で嘆いた …沈黙 佐和子ちゃん、いそいそしてる 可愛いーけど 「佐和ごめーん!お待たせ」 美佳ちゃんが携帯片手に店から出てきて、まだ居たのかって目で俺を見た ような気がした 「じゃ、俺こっちなんで」 さっき透が消えて行った方に、俺は指をさした 「あ、今日はありがとー、お疲れさまー!」 美佳ちゃんが手を振る 佐和子ちゃんは俺に微笑んで会釈をする はー、とろけそう 俺は踵を返して、二人に背を向けた
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