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もう、会えないのか。
夏休み前はあんなに元気そうだったのに。
どうして何も相談してくれなかったのだろう。
何故助からなかったのか。
謎の病気って何。
聞きたくても答えてくれる人は、もういない。
まさか悲しみにくれる彼女の両親にしつこく聞くわけにもいかず、この問題はおそらく一生解決しないだろう。
そう思っていた。
その次の日から進藤が学校を休み始めた。
今日でもう一週間も経つ。
彼とはそんなに仲良くないが、入学式に挨拶代わりに交換したアドレスがある。
一言何か送るべきだろうか。
それは余計なお世話だろうか。
私は授業中までさんざん悩んだ挙句、一言だけメールを送った。
元気出してと。
その更に数週間後、彼の机にも菊の花が飾られることとなった。
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