日常の変化

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「まあ、とにかく私は一人で大丈夫だ」 「じゃあオレに一人で校内回れってか」 「呼べば誰かがついてくるだろう。主に女子が」 そう、彼は人当たりの良さからクラスの人気者なのだ。 特にルックスの良さから王子だなんて呼ばれている奴だ。 そんな奴と文化祭という日を共にしたら、女子からの嫌がらせが絶えなくなるに決まっている。 私はふと春香の席があった場所に目を向ける。 一緒に回る約束をずっと前からしていたのにな。 それはもう叶わないんだね。 彼女がはしゃぎまくる姿が目に見えるようで、胸が苦しくなった。 どうして、彼女だったのだろう。 どうして進藤は感染したのだろう。 考えるときりがない。 謎の病気って、実際どんなものなのだろう。
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