第1節 変化の始まり

6/7
前へ
/34ページ
次へ
言葉はアレだが、口調は本当に心配そうな感じだ 最も直哉達にとっては、今はそれを気にかける余裕がないのだが 「はぁっ…はぁ!い、今は!それどころじゃないんだって!!か、怪物!化け物が出た!!!」 直哉の言葉に嬉良は顔を青ざめた。そこで嬉良はある事に気が付く 「し、秀は?秀は何処!?一緒にいたんじゃないのっ!!?」 直哉に近づき、両腕を掴んで揺さぶりながら直哉に問いかける 「っ!背中にケガしたけど大丈夫。すぐに出てくる筈だよ」 その言葉で黒い亀裂に目を向けると、2人は驚愕した 「……穴が、小さくなってる…」 「秀ぅ~~~っ!!」 2人が目にしたのは、初め見た時には余裕をもって通れるくらいの大きさだった亀裂が、今やギリギリ通れる程しかないのだ…… 時間がない。いや、すでに秀喜は手遅れなのか… 「……死にたくないよ~!」 そんな台詞と共に秀喜の上半身が出て来た 汗と涙でクシャクシャな顔をしていたが、それでも直哉達を見つけられて嬉しかったのか秀喜は笑った 秀喜が無事に出てきたので直哉と嬉良も安堵の息を吐いた
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加