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「とりあえず君は眼鏡つけてなかったから優先にしたけど…彼女…どうする?」
「――!、空野!!」
青年の言葉に我に返って隣の席を見るが……
…誰もいない…いや、それ以前に
「なんで客がいないんだ!?」
「あちらの世界に入ってしまったから」
「はあ!?」
あちらの世界って!?
「この映画はね、ある会社が作った立体映画…3D眼鏡をつけることで映画の中に見た本人が入りこみゲームをするんだ」
「な、なんだよそれ…」
「体は生身だからね…あの中で戦って死ねば戻ってこれない。クリアするしか戻る方法はないんだ」
そんなことって…意味わかんねェ
「じゃあ空野もみんなもあっちの世界から帰ってこれねェってことか!?」
「そう、あの世界で一生を過ごすか…あの世界をクリアして帰ってくるかのどちらか」
「そんなっ…」
眉をひそめて顔を伏せた。…ん?待てよ
「なんでお前そんなに詳しい」
「…それは……まだ言えない」
「 ? 」
薄く笑みを浮かべた相手に怪訝しく見つめる
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