16歳の春

2/30
20人が本棚に入れています
本棚に追加
/59ページ
ガタンゴトン… ガタンゴトン… 電車で学校まで1時間弱。 今日は入学式。 華々しい高校生活。 いや、むさ苦しい男子高校生活が始まると考えるとゾッとする。 門を通り、自分のクラスを探す。 クラスは1年D組。 機械科。 あぁ、ここか。 ガラガラ…。 先に着席している奴らからギラギラと視線を向けられた。 何やねん… 敵対心丸出しやんけ。 これから三年間一緒のクラスメイトやで、仲良うしようや。 そう思い、俺は着席した。よりによって真ん中の一番前か…最悪!! しかも、何この空気? シーンと静まり返る空気が目茶苦茶重いんやけど? そんなこんなで全員が集まり、担任も来る。 「え~…私は平本や、これから三年間宜しくな」 短い自己紹介が終わり入学式へと向かった。 そして入学式が終わり、ホームで電車待ち。 「おぅ!田場」 後ろからハイテンションで俺の名を呼ぶ奴。 そいつは山田。 背は低く テンションはウザいくらい高い奴。 そして…ホラ吹き。 山田は同じ中学から同じこの学校に入学した。 クラスも同じ。 「てかさー!あのクラス何なん?めっさ重なかった?ワハハ♪」 耳が痛くなる叫ぶような言い方。 しかも笑う所か? 「たばち♪」 「あっ!マツ」 更に後から松本が来る。 通称 マツ。 小5から同じで クラスは普通科。 見た目共に控え目な奴。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!