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HRが終わり、短い休み時間になった。
「ふぅ…」
周りではクラスメイトがワイワイと騒いでいる。
当然、紅太はその輪の中に入れず、頬杖をつきながらぼーっとしていた。
その時。
「よっ!暇そうじゃん」
そう言って飛びついてきたのは、青山鬼太郎。
彼もまた、名前などから「青鬼」と呼ばれる紅太の唯一の友達だった。
「…当たり前だろ」
紅太はため息をつき、鬼太郎の手をはらった。
「あら、つれないのね!ん、これ何だ?」
鬼太郎が紙袋をひょいとつまみ上げる。
「あいつへの土産だよ。返せ」
紅太は紙袋を奪い返し、言った。
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