『浅い川も深く渡れ』って感じです

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「コイツに逃げられたら困るじゃないですか。だから、もう縛るしかないですよね?無慈悲にも私を縛っていた、あの縄で。あれ、何か問題ないありました?」 いろんな意味で、コイツにはお返ししなきゃいけないじゃないですか。 分かりますよね? 「問題しなねぇだろ!?いつ縄を解きやがった」 ……縄って、私を縛ってた縄? 「え、あの、え?今更ですよね、今更すぎですよね?本読んでたじゃん、コイツ殴ったじゃん!今まで何を見てたんですか?何なの、その目は飾りなの?」 普通に気づくだろ。 てか、話題にものぼっただろ。 「あ、あれ?」 んんん? そのあれって、どういう意味? どういう意味ですか、童顔君? 「…いつの間に」 おーい? 冷静沈着で周りを見ていた斎藤さん? どういうことかな、その言葉は。 「あはは、気づかなかった!」 うん、何となく分かってたけどね? 分かってはいたけどね? この予想は裏切って欲しかったかな。 ねぇ、空気読めよ、沖田。 「ワイもまだまだなんかな?違和感を感じんかったわ。ホンマ、いつの間に解いたん?」 地味忍、お前、地味忍だろ? 地味忍のくせに、何してんだよ。 きちんと、対象は監察しとけよ。 「山南さん、山南さんは気づいてました、よね?」 貴方が最後の砦ですよ? 分かりますよね? 「すみません…」 はい、撃沈。 「ゴrゴホンゴホン近藤さん、貴方は「…すまん」 「この流れからいくと、そこの変質者と筋肉馬鹿もダメなんだと思うけど、一応聞くよ?」 「俺、変質者なのか…」 「誰が、筋肉馬鹿だ!この肉体美の良さが分からないのかよ」 おい、それでいいのか。 何げに、二人とも自覚あるじゃん。 無自覚は嫌だけど、自覚のある変質者原田と筋肉馬鹿永倉も嫌だよ。 「あー、うん。それで、気づいてましたか?」 「「全く」」 やっぱり、変質者と筋肉馬鹿でいいよ、コイツ等は。
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