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いやいや。
これは、おかしいでしょ。
おかしすぎるって。
いくらなんでも、非現実的だし。
私が、ついさっき。
二十分前に通った時にはなかったじゃないか。
二十分そこらで、ここにそれが存在するものか。
ありえない。
ありえてはいけないでしょ。
だからさ、何で…。
何で、こんなコンクリの道に穴がある訳!?
……ちょっと、待て。
何か嫌な感じがした。
今、"入れ"とか思いませんでしたか、読者様。
鬼ですか、鬼なんですね?
私は入らないですよ、絶対に。
だって、入ったらアウトじゃん?
無理だって、普通に。
好奇心は猫も殺すらしいし。
穴に入って死ぬとか、そんな死に方だけは嫌だよ。
つまり、見るからに怪しい穴に入る馬鹿いないって。
私も馬鹿ではないから、入るつもりは毛頭ないかな。
【チッ…早く入れ】
「頭に声が響いて、る…?意味分かんないし、幻聴とかヤバいよね、地味に」
【うるせぇんだよ、小娘!俺様がせっかくテメェの願いきいてやったんだぞ!】
「誰も願いなんか言ってないんですけど。押し付けがましいな、アンタ。てか、誰だよ。姿、見せろよ、アホ」
【あ゙ぁ゙!?誰に向かって言ってんだ!俺様は大魔王様だぞ!敬え、人間!】
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羅鶴様に描いて頂きました♪
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