『後悔先に立たず』ですか?

3/7
前へ
/639ページ
次へ
いやいや。 これは、おかしいでしょ。 おかしすぎるって。 いくらなんでも、非現実的だし。 私が、ついさっき。 二十分前に通った時にはなかったじゃないか。 二十分そこらで、ここにそれが存在するものか。 ありえない。 ありえてはいけないでしょ。 だからさ、何で…。 何で、こんなコンクリの道に穴がある訳!? ……ちょっと、待て。 何か嫌な感じがした。 今、"入れ"とか思いませんでしたか、読者様。 鬼ですか、鬼なんですね? 私は入らないですよ、絶対に。 だって、入ったらアウトじゃん? 無理だって、普通に。 好奇心は猫も殺すらしいし。 穴に入って死ぬとか、そんな死に方だけは嫌だよ。 つまり、見るからに怪しい穴に入る馬鹿いないって。 私も馬鹿ではないから、入るつもりは毛頭ないかな。 【チッ…早く入れ】 「頭に声が響いて、る…?意味分かんないし、幻聴とかヤバいよね、地味に」 【うるせぇんだよ、小娘!俺様がせっかくテメェの願いきいてやったんだぞ!】 「誰も願いなんか言ってないんですけど。押し付けがましいな、アンタ。てか、誰だよ。姿、見せろよ、アホ」 【あ゙ぁ゙!?誰に向かって言ってんだ!俺様は大魔王様だぞ!敬え、人間!】 ---------- 羅鶴様に描いて頂きました♪image=443191286.jpg
/639ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1299人が本棚に入れています
本棚に追加