慟哭

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慟哭

―奥様はアルツハイマー型認知症です― もう何年前になるだろうか…圭子の異変に気がついたのは 定年後も嘱託職員として働いていた僕は、70才を過ぎた頃に退職をした それから、しばらく立った時の事だ 毎朝、毎朝、弁当を作り退職した僕の出勤準備を繰り返す 何度も何度も… 僕は、お節介な近所の住民が紹介してくれた病院に圭子を連れて行った 「治りますか!?ねぇ先生、薬があるんだろう? どうか圭子を…妻を…治して下さい…」 「残念ですが、風邪が治るように完治する病気ではないんです」 医者はぴしゃりと言い放った
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