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「ぴぃああああぁぁー!」 アンゴルモア大王の握り屁から生まれた様な、ふざけた雄叫びをあげて、おっさんのコスプレをした美少女が姿を現した! 美少女の名前はプリッツ。 夢機関のエージェントにして、この物語の(自称)メインヒロインである。 ボクは太陽光を全身に浴びると、大きく伸びをして、 「ふにゃ~ぁ。やっと外に出られたにゃん☆」 と、眼下に広がる雄大な大地に囁き、続けて、ベットに寝そべる様な仕草で仰向けになったまま万有の引力に身をゆだねた。 その瞬間、まるで天と地が逆さになってしまったかの様な奇妙な感覚と、ほんの少しの恐怖がボクの心と体を惑わす。 このまま何もしないで、じっとしていたなら、ボクは確実に消えてしまうだろう。 だけど、それさえもこの広い世界の中では、小石どうしがぶつかり合うくらいに、小さきことです。 そう思うと、なぜだか急に可笑しさが込み上げて来て、笑わずにはいられない。 ボクは背中に背負ったナップサックを正面に持ち替えて、SITの姿勢で周囲を見渡し、虹色に輝くドロップゾーンを目指して落下を続ける。 タブレット型データー端末が、警告音をしつこく鳴らして、フレアを催促する。 「うにゃ~ん。ほんじゃ、張り切って逝ってきますかー!」 風圧で禿ヅラが吹き飛ばされてしまわない様に、片手で押さえながら、パラシュートを開く為のワイヤレストリガーに指を置いた瞬間、 『おい、チビッ子!いつまで俺様を放置する気だ?!』 「ほにゃ?」 やにわに、威勢の良い男の声が聞こえ、ナップサックを持ち上げてみる。 すると、ボクのファッショナブルな腹巻の中から、○と線で構成された奇妙な身体を持つ棒人間が顔を出し、ちょこちょことボクの腹の上を歩いて、近寄って来た。
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