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青葉は強く心を締め付けられた。
京を目指して半月、とても楽な道と言えるものではなかった。
心身ともに疲れ切った今、由の言葉はあまりに眩しすぎた。
…しかし、
(だめよ…。私にはやるべきことがある…。)
一瞬揺らいだ心を引き締めて青葉は真っ直ぐ由の目を見て言った。
「私のような者にそのようなお言葉…本当にありがとうございます。
しかし…しかし、私にはやらなくてはならないことがあるのです。
申し訳ありませんがお断りさせて下さい。」
そして深く深く頭を下げた。
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