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私の父は江戸のはずれの方の村で道場を営んでいました。
とても大きいといえるものではなかったですし、門弟のみなさんも農業の傍らいざというときのために、という感じでしたがみなさんとても熱心で、私も幼いころからそこで修行していました。
母は反対していましたが、17歳になるまでという約束で剣術を習っていたのです。
ちょうど3ヶ月ほど前から、幕府のお役人の方が夜道を歩いていると襲われるという事件が相次いでいました。
そこで護衛のために道場から人が集められ父の道場もその中に数えられました。
父はまさかこんな小さい道場も呼ばれるとは、と大喜びで母も私もとても嬉しかったです。
…そしてある夜、父は護衛のために門弟の方、何人かと出掛けて行きました。
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