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2人がツルツルと氷と格闘している所に、箒に乗った魔法使い達が飛んできた
「ウェンズディじゃないか!」
「ラスト!」
ラストは塔の中で、逃げ遅れた生徒をまとめ、炎の精霊で身を守りつつ、ここまで逃げてきたのだ
「もう逃げられないかと思ったんだけど、さっき氷の勢いが少しだけ弱まったから、ここまで来れたんだ。ウェンズディはこの塔に用はないはずだろ?何をやってるんだ?」
ラスト以外の生徒はウェンズディを無視して塔から離れる
「あんたにだけは頼りたくなかったんだけど……」
尻餅を着いた間抜けな姿勢のまま、不服そうにウェンズディが呟く
「えぇい!時間がない!ラスト!私を氷の精霊の所まで連れて行って!」
ウェンズディの能力を知っていたラストは、すぐにピンと来たようで、何も言わずにウェンズディを抱えて、今来た道を戻り出した
「助かった奴はさっきので全員だ。しかし、ザネリも含めてまだ沢山の人が氷に飲まれた」
説得出来るのか?と言外に聞いてくる
「ざまぁみろだわ!皆酷い目に合えば良いのよ!」
ウェンズディはラストの顔も見ずに悪態をつく
契約の広間には、あっという間に着いた
『酷い……』
そこは、吹雪の吹き荒れる氷の世界だった
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