氷の世界

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「ウェンズディ。今日、あなたを此処に呼んだのはね……」 校長先生が優しそうな顔のまま、本題に入ろうとした所で、契約の塔の方から大勢の悲鳴が聞こえた 校長先生の顔がサッと変わる 窓から契約の塔を覗いて、険しい顔になる ウェンズディとロロも一緒に窓に寄って契約の塔を見た 「氷ってる……」 窓からみた契約の塔は真っ白な氷に包まれていた 「契約の失敗ね」 校長先生は自分の使い魔を百羽のナイチンゲールに変えて、様々な所へ送り出した 「氷の精霊よ。相当大きいわ。塔より先に被害が出ないように結界を張ります。詳しい状況が分かる人はいる?」 ナイチンゲールを通して、先生達と話をしている 「ウェンズディ。ごめんなさいね。話はまた今度。今は危ないから、皆と避難しなさい」 そう言って、先に校長室を飛び出す。ウェンズディも慌てて後をついて行った 『僕、寒いの嫌いだよ!危ないから逃げようよ!』 「ロロの臆病者!」 とはいえ、氷の精霊の冷気は既に塔から漏れ、校舎内にも入って来ている 息をする度にチリチリと肺が焼かれるような痛みを感じた 「ロロはここで待っててよ!私、様子を見て来る!」 『そんな訳には行かないだろ』 なんだかんだ、ロロを心配してくれるウェンズディをロロも見捨てる事は出来ないのだ
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