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突然狼は真通に背を向けて結界の壁に向けて走り出した
そのまま行くと壁にぶつかる
と思ったそのとき狼は跳び上がり壁を足場にして、真通の頭上を飛び越える見事な三角跳びで距離をとった
真通と狼が円の反対側に立つ構図になった
「やるや、ないか。でも、そろそろ、終わらせて、もらうで。正直、めっちゃ、疲れとんねん」
肩で息をしていて言葉は途切れ途切れ
体を動かしたのもそうだが、疲れの主な原因は魔力の使い過ぎだ
慣れない事をすると力加減が分からずに疲れるのと同様に、慣れない魔力弾一発に込める量が多すぎて魔力がほとんどなくなっているのだ
真通が決着の意を示すとそれが伝わったのか、狼の出す雰囲気が変わった
ついに本気を出すのか?
狼は天に向かって一声吼えた
一つの[魔法]が発動した
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