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「しまった!ゆっくりしすぎた!」
私は相手があの教授という事を思いだし、部屋から飛び出す。
2人が実験台になってないか心配になり、恐らく3人が居るであろうと思われる応接室まで急ぐ。
だが、応接室には誰も居ない。その代わりに置き手紙がしてあった。
私はその手紙を手に取り読んでみる
[トレーニングルームに居ます。後で来てね。]
遅かった。そう思いつつトレーニングルームへ急ぐ。
トレーニングルームから声が聞こえている様だが、今の私の耳には入らない。
それ程集中しているという事なのだろう。
私がトレーニングルームに着くと
「やっと来たか。遅かったな。」
そこにはスク水型のボディスーツを着た白帆が居た。
「…教授。これは?」
「説明しよう!!これはAGS(All Guard Suit)の次世代型、VAGS(Variable All Guard Suit)なのだ!!」
「しかも!!装着者の身体能力を底上げするというオマケ付き!!」
なにやら教授はノリノリだ。
「それではなくて、何故着ているかという点を聞いてる!!」
「いや~話してる間に馬があってこうなったんだわ」
そういう教授に頷く白帆。どういう事なの。
「ところで、アズは…」
「そんな事より、ぱる。オレと一戦やろうぜ!!」
アズを放置しないであげて下さい。
「別に戦う意味なんてないからお断り。」
私がそう答えると
「教授がデータを取りたいんだってよ。それに、オレはこいつを試してみたい。」
「そこまでいうなら仕方ないか…わかったけど、一回だけだからね」
私はそう言って服を脱ぐ。
常にAGSを着込んでいるので準備は脱ぐだけでいいのだ。
「臨戦態勢…全機能オールグリーン。」
私のスーツは次世代型のテストタイプで、テストスーツと呼んでいるが細部が違うだけで次世代型と変わらない。
「準備完了。これでいい?」
次世代型は装着者により、細部や多少の形状、色が変化する。私の場合は黒主体に所々に発光する紫色がある様になる。この色が私の名前の由来となっているのだが、今は目の前の相手、白帆に集中する。
「へぇーぱるの色は良いな。オレは白基調で味気ないんだが」
そう言って白帆は羨ましそうに見てくる。心なしか交換して欲しそうである。
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