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「いや~教授って良い人だな」
最新のVAGSを貰って嬉しそうな白帆に対し、ずっとうつむき加減のアズ。
今現在は寮に戻っている為、教授は居ない。あの人ならどこにでも現れそうだけど。
しかし、寮に初めて入ったが案外綺麗でホテルかと思ってしまった。
白帆に聞くと、これで最低レベルの寮らしい。
どれだけ凄いんだこの学園。
「今上がったぜ。」
白帆が湯気を纏って現れる。
どうやら考え込んでいる内に入ってたらしい。
「アズ、次お風呂入る?入らないなら私が入るけど」
「後で…」
「わかった。じゃあ先に入ってくるね」
と、アズに確認を取って脱衣所に向かう。
正直、風呂というのは知識こそあるものの、入った事がなくこれが初体験になる。
私は念の為にインカム(防水加工済み)を付け、わからない事があったらいつでも教授に聞ける準備をする。
ちなみに風呂に入った事がないというのは、カプセル内でメンテナンスと共に、洗浄して貰っていた為で、別に不潔ではない。
と、そういうフォローは置いといて、着ている物を全て脱ぎ、風呂場に入る。
白い。
それに梅雨のような湿気。
そんな事を感じながら知識を頼りに色々と弄っていく。
一通り弄って大体の機能は理解できたので、用意していたインカムが無駄になってしまったので、一体脱衣所まで戻り、インカムを置く事にする。邪魔だからね。
はまず、シャワーを浴びる事にする。
とは言ったものの、雨みたいで少々抵抗がある。
何故雨に濡れるのは嫌がるのにシャワーは良いのだろうか?
色々な考えが私の中を駆け巡る。
最近になって、考え込む癖がついたみたいだ。と自身で呆れながら覚悟を決めてシャワーを浴びる。
雨に濡れるような不快感は全くなく、寧ろ気持ちいい感じがした。
もうしばらくこうしていて良いよね…
そう思った時、後ろで風呂場のドアが開く音がした。
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