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「ところで…話はどれぐらい進んだんだ?」
白帆がドーナツを食べながら聞いてくる。
「まだお互いに自己紹介をした所。全然進んでないよ」
私がそう返すと白帆は呆れた顔でこっちを見てくる。
どういう事なのだろうか。
「自己紹介ってお前ら…人気投票の結果のやつに名前が書いてあっただろう。何やってんだ…」
その言葉にアーテルがまるで我に返った様な反応をする。
どうやら見落としてたらしい。
「あ、改めて自己紹介しただけだから!」
アーテルが赤くなりながら声を荒げて反論する。
「優等生は天然でツンデレで負けず嫌い…」
アズが目を輝かせてる気がしたけど気のせいだといいなー
「で!アーテル!聞きたい事なんだけど!!」
この嫌な方向に流れそうな状況をなんとかするために私が大きめの声で切り出す。
みんながビクッとしてこっちを見た。確かに状況は変わったけど、みんなの視線が集まって少々辛いかも…
「…コホン。まずはスポーツレクリエーションだったっけ?それを説明して欲しいんだけど」
「なんだ…そんな事なら簡単よ。要するに、体育祭の様なものよ。でも、一つだけ段違いに難しいのがあるけど」
「段違いに難しいの?」
「単にただの障害物競争なんだけど、毎年参加者の90%がリタイアするっていう鬼の競技よ」
「何故そんな競技を…」
「そんなの知らないわよ。で、他に質問はある?」
「次は特色生についての説明をお願い」
「特色生は…この学園の入試制度の特色審査をパスして入った人達の事。特色審査は[これは自分にしか出来ない!]っていう特技やらを持ってる事が条件なのよ。そうね…今年に受けて合格した人達を例に出すと、目からビームとかトランスフォーム出来るとかだったわね」
「それって、もう人を超えてるというか、人を辞めてるよな」
白帆が笑いながら突っ込む。
丁度、同じことを考えていたので言う手間が省けたので、すぐに次の質問に移る。
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