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裕「涼介様?
入りますよー」
トントンとノックして扉を開く。
…やっぱり、
涼介様はまだ熟睡中。
ほんとに朝に弱い人だ。
裕「涼介様、起きて下さい」
ベッドの上で布団にくるまって眠っている涼介様に声をかけながら
大きな窓のカーテンを開ける。
その瞬間、真っ暗だった部屋に明るい光が射し込む。
…涼介様、起きる気配なし。
毎回のことだ。
もう慣れたもんだよ。
裕「涼介様、朝ですよ」
今日は日曜日。
学校が無いと涼介様は
いつまでも寝ようとする。
奥様からはそれを起こすように言われている。
昔一度起こさずにいたら、一日中食事やお手洗いにすら起きなかったらしい。
裕「涼介様、朝です。
起きて下さい」
涼「ぅ、んー…」
ぐるりと大きな寝返りをうつと、窓から射す眩しい光に目を閉じながらも眉をひそめる。
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