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凄い勢いでレールの上を走るマシーンが空中で一回転して、身体が空中に逆さ吊りになった途端、それまでは必死に堪えてた悲鳴が迸った。そしたらもう止まらなくて、後はマシーンがスピードを落とすまで、僕はずっと泣き叫んでた。
岳ちゃんは最初僕が叫んだ時は笑ってたけど、直ぐに僕が本気で怖がってるって分かったみたいでびっくりしてた。女の子みたいにギャーギャー泣いたのが恥ずかしくて、降りてから小さな声で謝ったら岳ちゃんは困った様な顔をした。
「俺こそごめん。誠人がこういうの嫌いって知ってたら来なかったのに。」
「ううん。僕がちゃんと言わなかったから。」
それからは何回か岳ちゃんに一人で好きなマシーンに乗って貰った。平日だから人も少なくて、「じゃあちょっと待っててね。」って言って岳ちゃんが列に並んでも、15分もすれば戻ってきてくれた。
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