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「大丈夫! そんなの全部慣れ、です! 慣れればお料理も楽しいですよぉ~!」
「……機会があれば、やってみるよ……」
と答えたものの、美緒と俊介が台所を仕切っているうちは無理だろう。
二人に『やらせて欲しい』と頼んで、手伝いから始めるのが一番無難かな、と思えた。
そのほうが取っつきやすいし、教えてもらえるメリットもあるだろう。
そうこうしているうちに、スポンジが焼けたらしい。
女性陣に混じって、なぜかジンも台所へと入っていく。
それについては、修平が説明した。
「ケーキ作るのに、スポンジを上下に二分割しなきゃいけないじゃないですか。あれ、ジンさんが一番上手いからやらされるらしいですよ」
「そ、そうなんだ……」
その言葉は本当だったらしく、ジンはすぐに帰ってくる。
ソファにぼふりと身体を預けると、「あれだけのために駆り出されるのは納得いかないわー」とぼやいた。
もう一度ゲーム……という雰囲気でもなく、雑談のような流れになった。
奇しくも、男性陣四人は全員恋人がいる。
「そーいやモモちゃんは美琴と付き合ってるんだよねぇ。大丈夫? 暴力振るわれてない?」
「そ、そんなことされてませんよ!」
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