2人が本棚に入れています
本棚に追加
ああ、予想が当たってしまった。
最も最悪なパターンで。
「おかあさん…きもちいいから、きもちいいから、もうやめて…」
明日美は泣きながら眠った。
きっと、いや、確実に。
明日美は
明日美は実の母親と義理の父親により、犯されていたんだ。
14歳の頃に。
明日美を担当していた外科の医者から勧められ、事故の後遺症や心理ケアのために精神科の医師も、明日美のベッドに問診に来ていた。
そして、今の明日美は〝自分を14歳だと思い込んでいる〟と伝えられた。
俺は14歳の女の子が泣きながら母親の機嫌を取るために、義理の父親にきもちいいと必死で喘(あえ)がなければいけない状況を思って吐いた。
明日美の目には俺が映ってなかった。
俺が話しかけても「おとうさん、やめて」としか言ってくれなかった。
そして、警察が明日美のもとにやって来た。
心理療法士がついて、カウンセリングをしながら事故の経緯について話していると〝14歳の明日美〟はパニックに陥ってしまった。
事故のことを思い出そうとすると、明日美は狂ったように頭を抱えて叫んでいた。
警察も諦めかけていた。
でも、明日美は思い出した。
あの日 起こった事故の全てを。
最初のコメントを投稿しよう!