01

3/5
前へ
/8ページ
次へ
トイレの鏡で、化粧を直しながら皆の顔を見つめる。 皆、化粧が濃すぎて素顔なんて分かりやしない。まるで仮面。 「つか、羅那昨日オトコに呼ばれたけど、結局何だったわけ?」 「親友」の内の1人、紗耶香が私に聞いてきた。 「ん、別れようって言われた」 ファンデーションの下に隠れた、頬の傷を撫でながら言う。 「え、じゃあそれって殴られた傷?」 え、ファンデーション塗ってんのに分かっちゃうのか。チークもうちょい乗せとこ。 「そうそう。別れたくないって言ったらいきなり殴られたし。マジ最悪」 「何その男!!別れて正解っしょ」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加