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トイレの鏡で、化粧を直しながら皆の顔を見つめる。
皆、化粧が濃すぎて素顔なんて分かりやしない。まるで仮面。
「つか、羅那昨日オトコに呼ばれたけど、結局何だったわけ?」
「親友」の内の1人、紗耶香が私に聞いてきた。
「ん、別れようって言われた」
ファンデーションの下に隠れた、頬の傷を撫でながら言う。
「え、じゃあそれって殴られた傷?」
え、ファンデーション塗ってんのに分かっちゃうのか。チークもうちょい乗せとこ。
「そうそう。別れたくないって言ったらいきなり殴られたし。マジ最悪」
「何その男!!別れて正解っしょ」
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