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榮凪は、硬い木の根を食料に、滴る水を水分にし、ここまで耐え抜いてきた。
ここに収監される間際に放たれたあの言葉を頭の中で思い出しながら、その時を待つ。
──三ヶ月もしたら、食料を持ってくる
その言葉がなければ生きる気力もなかっただろうと思いつつも、体力を出来るだけ消耗しないように地面に寝転がり何も考えずに、睡魔がやってくるのをひたすら待ちながら天井を仰ぐ。
ガシャァガシャァ
と、そこでコンクリートと金属の様なものが摩擦し合う音が天井から聞こえた。
僅かに話し声が聞こる。
榮凪は疑問に感じつつも、体力の限界に近い身体を必死に起こし、なんとか座った。
そして次の瞬間、ゴボォッという音が聞こえたかと思うと、ここに収監されるときに通った天井の扉が開いた。
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