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――――
「おい、大地…それなんだよ?」
「さぁ…落ちてきた」
林檎が窓から投げたその下では男子生徒が5人ばかり集まり、話し込んでいた。
そこに丸められた手紙が落ちてきたのだ。
「何々…おぉ!大地!これお前宛てのラブレターじゃねぇの!?」
「マジかよ!?」
「丸井林檎って誰だ?」
「あー…わかった。あのすっげぇ小さい子だ」
「あぁ!可愛いじゃん!大地やったな?」
わらわらとその手紙に集る男子生徒達。
林檎の容姿を思い出し、手紙を受け取った本人も満更でもないようだった。
「でも何でこんなぐちゃぐちゃに丸めてあんだよ」
彼は少し不服そうだったが
「そりゃ、恥ずかしくて直接渡せない彼女が上から落とすためだろうよ。そのままだと風に吹かれてどっか飛んでくかもだろ?」
と言う隣の男子生徒の言葉に「そうか…」と頷いた。
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