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「話聞いてただろ?悪いけど、返してもらうぜ?」 「な!?」 まるで昨日岬君が言ったセリフみたいでした。 「林檎はお前の事が好きだって勘違いしてたみたいだぜ?」 「っ…………」 「つー事だから、今度林檎に手出したら…殺す」 最後だけやけに声が低く感じました。 気のせいでしょうか…? 「っ…………」 「林檎、行くぞ」 「えっ?えっ?」 加賀君に手を引っ張られ、体が持っていかれてしまいます。 授業はとっくに始まっていました。 加賀君が蹴り破ったドアの音は丁度チャイムにかき消されてしまったようでした。 よかったんだか悪かったんだか… 加賀君が来てくれたのでよかった事にします。
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